久しぶりの日本。お盆は報告も兼ねて祖母の家へ。
一年ぶりに祖母や叔父、いとこたちに会い、無事に帰国したことを報告した。
そこで、営林署につとめていた叔父と話し、いくつか興味深かったこと。
「今の日本では家は建てた瞬間に資産価値がなくなる。」
地価の高い都会ならまだしも、田舎では、地価は下がる一方で、跡に継ぐ者も居ない農家住宅では、売りに出しても買い手がつかず、家が荒れるのを待つのみだというのだ。祖母の家は元は地主で、家は大きく、いい木を使っていて、作りも良い。しかし、こういう場合、相続税が高く、たとえ跡を継ぐ者が居ても、手放さなければならないケースも少なくない。
木造の住宅だとしても、修繕、増築しながらずっと住み続けることができるのに、法制度がそれを難しくさせている。
同じようなことは、前回の鵠沼でも起きている。鵠沼の邸宅が切り売りされた最大の理由は高い相続税であった。
相続税が高い理由は、日本の平等の考え方による。貧富の差をできるだけ小さくするために、親の資産を子へと相続しにくくする。実際、こういう法制度によって、国民総中流という特殊な社会を創出してきたのは確かだろう。
しかし、その経済原則のみによってできた法律が都市にどういう影響を及ぼしてきたのか。
東京に異常な数ある旗竿敷地もその産物で、そうして、世界に類を見ない低層高密都市が生まれたのだ。
政治や経済によって生まれた原則とそれによって生み出された都市。
ほかにもそういう例はないだろうか。そこに日本の都市を読み解く鍵があるかも知れない。
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