この村は中世のマンハッタンと呼ばれる村で、神聖ローマ皇帝とバチカンのローマ教皇の権力争いの影響で、村の貴族たちが競って塔を建てあったため、人口数千程度の小さな村に最盛期は90本の塔が立ち並んでいたという村。
フィレンツェから遠く離れた丘と農地が広がる一帯で、小高い丘の斜面に沿って並ぶ住宅と頂上付近の石の塔がつくる驚異の景観が圧巻である。
現在でも、14本の塔が残っており、塔の屋上には小さな小さなテラスがある。塔と塔の距離が近く、隣の塔の屋上で休む隣人に挨拶ができそうである。
日本に帰ってから気づいたことだが、この村の景観と日本の都市の景観に類似点があるということだ。日本では2階建ての低層住宅地のなかに十数階建てのマンションが等間隔に建ち、地上の距離感と空中の距離感、屋根の上の新たなグラウンドレベルを生み出していることがある。
そういう目で見ると、だらだらと続く日本の郊外の景観もおもしろく見えてくる。
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